いざという時の基礎知識 漫画でわかる介護

カイばあちゃんの介護知恵袋 漫画でわかる介護シリーズ 認知症編

(3)デイサービスの種類

よし子
一番合う方法?
カイばあちゃん
そう。週何回通うのか、利用時間をどうするのか、デイでどんな活動をするのか。利用の仕方も色々あるんだ。その人に合ったものがあるかもしれないだろう。もし合えば通い続ければいいし無理なようなら他に合うデイを探してみるのもいいし。どうしても無理ならそこで通うのをやめることも検討してみればいいんじゃないかい。ちなみにデイサービスにも色々種類があるんだよ

デイサービスの種類

▼ 一般型通所介護事業所

・ 小規模型通所介護事業所(1ヶ月の利用人数が300人以下)
・ 通常規模型介護事業所(1ヶ月の利用者人数が300人を超える場合)

▼ 療養型通所介護事業所(対象:要介護者のみ)

・自宅で暮らしている難病などの重病者や末期ガン患者が利用するデイサービスの事業所
・通常のデイサービスよりも医療側面の強い施設

・定員は5名


▼ 認知症対応型通所介護事業所

・認知症の人を対象としたデイサービスを行う事業所
・地域密着型サービスの1つ

~認知症であっても住み慣れた地域で自立して暮らす
ができることが目的
※送迎・健康チェック・食事・排泄・入浴などのサービスを日帰りで行う

▼ 小規模多機能型介護事業所

・通いが中心

・訪問、短期の宿泊を組み合わせた複合的なサービスも可能


よし子
そうなんだ…こんなにあるんですね
カイばあちゃん
それにお義母さんの状態だって変化していく可能性があるだろう。症状が進んだらアンタ一人で家でみるのは無理になるかもしれない。そうなったらまた別のサービスを考えたりしなきゃいけないじゃないか。

よし子ははっとした。

よし子
私…今のことだけで本当に頭がいっぱいだったんですね。これからいろんな事が変わっていく可能性がある。だからその都度お義母さんと私たち家族に合ったサービスを探していくべきなんだ…

次の日、よし子はケアマネージャーに相談に行った。
義母の今の状況と今後どのように利用する方法があるか、自分たちに合った利用の仕方を話し合った。
そしてデイサービスの職員が書いてくれる連絡ノートに必ず目を通すようになった。
質問や希望があれば書き込みもした。
送迎の時は挨拶がてら職員に様子を聞いてみたりしてコミニュケーションをとるようにした。
すると少しずつデイでの義母の様子がわかるようになってきた。

そして3ヶ月後――

よし子
カイさん!だんだんデイの利用の仕方が分かってきました
カイばあちゃん
そうかい
よし子
お義母さんは相変わらずそんなに乗り気ではないんですが、職員さんにお願いして得意な書道に誘ってもらったりしているうちに少しずつ参加できるようになって。気まぐれなんでその日その日で言うことも変わるんですけど。だんだん慣れてきてマイペースに過ごしているみたいです
カイばあちゃん
それは良かったね。これからも色々変化はあると思うからよーく見ててあげるんだよ
よし子
はい!実はさっそく変化があって…
カイばあちゃん
え?
よし子
若い男性の職員さんがお気に入りみたいで…その人が迎えに来た日は必ず行くんです。デイでも近くに座ったり話しかけたりしてるみたいです。そんな一面があったなんて…びっくりしました!
カイばあちゃん
ははは。うちの父ちゃんも若い女の子がいると急に喋り出したりしたもんさ。年をとると素直になれるのかね。うらやましいよ
よし子
カイさんも…すごく素直ですよ?
カイばあちゃん
は?アタシは若い時からこうなの!

よし子は久しぶりに大笑いした。
まだまだ介護は始まったばかりだけどいろんな人の力を借りながら少しずつ進んでいこうと思った。
カイばあちゃんに教えられたように。

カイばあちゃんの介護知恵袋 ~認知症編~ -完-

國廣幸亜

漫画家:國廣幸亜

1998年講談社 BE・LOVE誌上にて「ささら」でデビュー。
現在ホームヘルパー、介護福祉士などに従事しながら創作活動を続ける。
漫画『介護のオシゴト』で介護の世界をユーモアに描く。
著書『介護のオシゴト』『ユキ先生お元気ですか!?』など
公式ホームページ http://www.geocities.jp/mitsutamahouse/

認知症や介護認定についてもっと知りたい方は、
会員登録(無料)をして、専門家に相談してみましょう。
>> 新規会員登録

ページの先頭へ戻る